僕たちは母を介護する

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僕たちは母を介護する

第14話「調べる」

【人工肛門について】人工肛門について調べるため、インターネットで検索してみた。(ストーマ・・・?、オストメイト?)初めて聞く単語だった。何やら人工肛門に装着する器具?のようなものらしい。(これではない…) なぜ腸に穴が開いたのか、その原因を...
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第13話「買い物」

次男を送ってから、私は近くのホームセンターへ行った。病院でもらった必要な物品のリストを眺め、コーナーを探した。歯ブラシ・歯磨き粉・はし・スプーン・プラスチックコップ・タオル・バスタオル・ティッシュペーパーにウエットティッシュ、シャンプーに下...
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第12話「兄弟」

静かに部屋を出た。あまりの変動に頭の整理がつかない。弟と控室に戻るそのとき、廊下で三男とあった。 「おぉ、お疲れ」私が声をかけると「お、おぉ」と三男が返事をした。三男の隣には奥さんの姿があった。奥さんとも挨拶を交わし、控室にはいった。 内容...
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第11話「深刻な事態」

何かあったのだろうか。経過報告でもあるのだろうか、それにしても早すぎるし担当医が手術中に出てくることがあるのだろうか。それとも思ったほどのことではなかったのだろうか。いろいろな考えが頭の中に廻った。「あ、終わったんですか?」なんと言っていい...
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第10話「待機1時間」

その後、また控室に戻った。12時が過ぎた。予定通りなら17時過ぎには手術が終わる。腹が減った。弟も朝から何も食べていない。御袋も、医師たちも頑張っているが、私たちも倒れるわけにはいかない。「何か食べようか。待っている間に俺たちが倒れたらいか...
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第9話「手術開始」

待合室ロビーにいた私たちは、しばらくして家族が控える部屋へと案内された。とても大きな部屋だった。長椅子が10脚以上あり、一つの長椅子に低いテーブルが備え付けてある。誰もいない。私は、一番手前の長椅子に座り、弟は隣に座った。 しばらく無言であ...
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第8話「手術開始前」

「人口肛門になるんですか」人工肛門という言葉を聞いたことはある。そして腹部のどこかに人工的な肛門を作るものだろうと想像はできた。しかしそれは人工肛門という言葉から想像していたもので、実際に見たことはない。突然聞く単語に驚きは隠せなかった。 ...
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第7話「人工肛門」

「レントゲンを見ると腹部上部が白くなっています。これはガスと思われます。」モニターに映し出されているレントゲン写真が、身体のどのあたりなのか分からなかった。しかし、先生が画面の上の方を指しながら言ったのでわかった。画面には下腹部から胸あたり...
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第6話「驚愕と平静」

先生が椅子に座り、挨拶をされた。とても若い先生だ。時間のせいだろうか、疲れが少し見られるように感じた。夜勤だったのかもしれない。そんな観察ができるほど、私の心は落ち着いていた。その落ち着いた心と反し、頭の中では先生の次の言葉は「食あたりです...
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第5話「発症」

「ゆうべの11時ごろ、そろそろ寝ようかと思っていたら、母が俺を呼ぶから部屋を出てみたら、トイレの前でうずくまっていた。」「うんうん」母はよく腹痛を起こすので、いつものかと思い頷いた。弟は続けて、「俺は、『どうした?大丈夫?』と母に聞いたら、...
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