02「腹痛のはじまり」

【お腹の痛みと心の弱さ】-02「腹痛のはじまり」 お腹の痛みと心の弱さ~過敏性腸症候群の私~
【お腹の痛みと心の弱さ】-02「腹痛のはじまり」

腹痛が始まったのはいつか・・・
 これを書き始める前に、最初の腹痛の記憶を思い返しました。

 いや、不思議なことにとても辛い思い出は忘れないもので・・・
 記憶に残る最初の腹痛は、小学生だったある年の瀬です。
 
 私は小学1~2年生の時から、家事手伝いをしていました。

 最初は、飼っていた文鳥の鳥かごを掃除。学年が上がると風呂の掃除や部屋の掃除、そして玄関の掃除を親から言われ手伝っていました。
 小さな頃からさせられていると、掃除も嫌だなぁとは思いませんでした。
 それどころか、親から褒められると嬉しくなり、気分よく頑張りました。
 
 そんな日常で迎えた年末大掃除のある日。
 年に一度しかしない外窓の水拭きや、いつもより念入りに行う風呂の掃除、そして換気扇の掃除など普段やらない作業もやりました。
 そして、夜は恒例の餅つき。
 もちろん、臼と杵をつかった餅つきでなく、餅つき機による餅づくりです。
 餅つきは年に一度の行事なので楽しくてたまりません。無邪気に楽しんでいました。
 しかし、そんな楽しい時間が終わるころ、それは突然始まったのです。
 
 お腹が痛い…苦しい…

 初めて体験する激痛。
 ストーブの前で横たわり、ただただ我慢するだけです。
 そのうち痛みが収まらないと恐怖感が襲ってきました。
 どうしようもない痛み、終わらない痛み、この先どうなるのか。
 なんだこれ、なんで痛い、どうすればなおるの?と、苦しみながら、悶えながら、排便が起こるまで約1時間ぐらい、便意のない痛みと恐怖で泣きそうなくらい耐えていました。